推しの事務所が無くなった。正式には無くなったわけではないが、事実上意味をなさなくなった。
こんな日が来るなんて思ってなかった。言わばアイドル界の大手企業で、この先もずっとそうだって疑わなかった。
所属事務所を推しているわけではないから、グループを好きなことも、タレントを好きなことも変わらない。それは本当にその通りなんだけど、ジャニーズに憧れて入ってきた所属タレントはどんな気持ち?ジャニーズであることにこだわりと誇りを持っていた推しも、ジャニーズでデビューすることを夢見ていた推しも、一気に夢が消えていく瞬間を見るのはとても辛い。好きな人が大切なものを失う姿なんて見たくないに決まっている。
私の推しは報道キャスターをしているけれど、ここ最近は放送の度に叩かれていて、何で翔くんがこんなに責められなきゃいけないんだろうと絶望した。彼が何をしたというのだろう。何も知らない癖に。次もオリンピックに関わりたいとびっしりメモしたノートも、地方コンサートからとんぼ返りして選挙番組出てたことも、何も知らない癖に。それとこれとは別だと言われるかもしれないし、そもそも私は翔くんの全てを知らないけれど、ファンじゃない人よりは知っている自負がある。好きというフィルターがあるから物事を客観的には見られていないかもしれないけれど、それでもキャスターを降りろと言われるような仕事はしていなかったと確かに自信を持って言える。きっとそう思っている人はごまんといるはずなのに、そうでない一部の意見ばかりがピックアップされるのは何故なんだろう。"今まで"ではなく"今"だけを切り取られて批判されるのは、仕方のないのかもしれないがやはり悲しい。
最近好きになったJr.も朝の情報番組に出ている。この騒動でデビューが延期になったとか噂されている中で、なんで今話さなきゃいけないんだろう。デビュー前の彼らにとっては、大手企業に内定が決まっていたのに突然取り消しになるような、そんな状態なのに、そんな彼らに今何を意見しろというのだろう。世の中の正論や綺麗事しか話せない状況を作って、何を話しても話題になって。
僕たちは変わらないから大丈夫、と言ってくれるけれど、その度にファンは無力だなと思う。渦中の推しに元気づけられるのは素直に嬉しいとは言えない。人の気持ち全てを知ることは出来ない。それがアイドルを推すということ、生身の人間を推すことの良さでもあり歯痒さもある。そんなことを痛感している。
最近は新曲が2曲発表された。どちらもタイアップだ。きっと両A面だったんだろうとか、セカンドシングルだったのかな、とか事実かわからないことをぼんやり考えてはそんな自分も嫌になる。もしかしたら音楽番組でも披露できていたかもしれない。どこかで披露できたらいいな、とラジオで呟いた推しの言葉が忘れられない。
絶対だと思ったものも簡単に手のひらをすり抜けていく。絶対なんてないって嵐活動休止発表の時あれほど思い知らされたのにね。
今まで、好きなアイドルには生きていてもらうだけで十分って本気で思ってたけれどそうじゃなかった。出来るだけ悲しいことが少ないように。嬉しいことが多いように。幸せに生きて欲しい。努力が報われて欲しい。夢を叶えて欲しい。その夢が出来るだけ長く続いて欲しい。願いは無数にあって、それは家族や友達に願うような、ごく普通の感情だ。今それが揺らいでいるのだから、世論も正論もどうでもいい、他はどうでもいいからただ好きな人にとびきり幸せな結末だけを、と願ってしまうのは仕方のないことだと思う。
まとまりのない文章を書いてしまったけれど、最後に一つだけ。外野は余計なことをきいてくるな!!!だけ置いていかせて。事務所の今後もグループの方針も私は何も知らないし、知っているのはこれまで見てきたとびっきり最高な推しの姿だけだよ。今までもこれからも、アイドルが見せてくれるものだけを享受するよ。それが1番幸せだって知っているから。
推しもファンもみんな幸せでいてね〜〜乗り越えよ。